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【アルゼンチンばか】ブエノスアイレスの風通信 2004/09/13 第7号

現在、休刊中のメールマガジン。
タニィ過去活動の記録として、ブログ上にUPすることにしました。
2014.12.13

文末の配信に関連するURLは無効となっています。(のはずです)

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【アルゼンチンばか】ブエノスアイレスの風通信      2004/09/13 第7号
                   http://www.tanimon.com.ar/
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 台風、浅間山噴火、そして地震と日本は、自然の驚異にさらされています・
・・と思っていたらアルゼンチンでも北西部、カタマルカで地震が起こり、そ
の揺れはブエノスアイレスまで体感されたそうな。いや、地球はやっぱりつな
がっています。
 アルゼンチンは地震がない国と思われているようですが、私の在ア中にも揺
れを経験しましたので、全く皆無とは言えないわけです。
 初秋を迎え音楽紹介・特別号です。
(今号は「アルゼンチンばか」、「アルゼンチンことば」はおやすみです。)

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┃■┃ INDICE
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■Tannyの見もの・聞きもの
 ★カント・デ・アミスタ (ウーゴ&マリーナへ捧げる音楽集)
 ★フェリア・デ・マタデーロス vol.1
 ★牧田ゆき
 ★クチ・レギサモン・トリビュート vol.1、vol.2

■アルゼンチンおたのしみもの
 ★ヒスパニックビート2004映画祭
 ★ペンギン・ファミリー
 ★チェ・ゲバラ「モーターサイクルダイアリーズ」
 ★在ア日本人による移民体験のお話本、2冊。

■編集後記

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■「Tannyの見もの・聞きもの」 


★カント・デ・アミスタ (バレエ・サルタへ捧げる音楽集)
  Varios “CANTO DE AMISTAD”

 バレエ・サルタは、サルタ出身のフォルクローレ舞踏団で、30余年という長
い歴史と卓越した技巧でブエノスアイレスでは広く知られ、確固たる名声を持
つ。日本人の生徒も多く算出し、’97年の天皇・皇后両陛下亜国ご来訪の祭は、
この劇団員(日本人と日系人のカップル)がダンスのお披露目という晴れの舞
台に立った。このように、日本のフォルクローレ界にも貢献しているのだ。
 このCDはバレエ・サルタ主宰者であるウーゴ&マリーナ・ヒメネスと親交の
深いアーティストたちが出演した舞踏団結成30周年記念コンサートにちなんだ
コンピレーション。
 Tannyは現地アルベアール劇場でのこのコンサートを観たが、延々と続く大物
登場に会場は総立ち、深夜まで湧くペーニャのような熱気だった。ベテランの
A.ルナ、E.ファルー、チャルチャレーロスなどから、ロス・カラバハル一家、
チャマメの女王ラモーナ・ガラルサ、若手のノチェーロスに至るまで幅広く、
ウーゴ&マリーナの交友関係の深さと舞踏団のアルゼンチン・フォルクローレ界
への貢献度が伺い知れる。近年北米公演も果たした彼ら、来日公演も是非実現し
てほしいもの。旧録音からのピックアップだが、ベテラン・ファンも初心者も納得
の好編集。Tanny
M&M/アルゼンチン盤 [CD-GK38269]
 取扱いはラティーナ、他CD量販店にて。¥2,520(税込み)
ラティーナ(フォルクローレの中にあります) http://www.latina.co.jp/ 


★ フェリア・デ・マタデーロス vol.1
  Varios “FERIA DE MATADEROS Vol.1”

18年目を迎えるブエノスアイレス市郊外の「フェリア・デ・マタデーロス」は、
アルゼンチン随一の「大規模のみの市」。市内のものよりも、より田舎ののみの
市の雰囲気が味わえるので、ブエノスアイレスからバスで片道1時間かけても行っ
てみたい。但し、周辺は治安が悪いので、日が暮れる前に戻りたい。
 毎週日曜のみの開催で、ガウチョ文化の香り漂う革製品やはちみつ、チーズな
どの農産物、チョリパンにアサード等の食べ物、郷土色あふれる手工芸品や手作
り楽器などが出品され眺めているだけでも楽しく、「ソルティーハ」という日本
の流鏑馬にも似たガウチョによる馬芸が行われたり、公園内にあるガウチョ博物
館で開拓時代の歴史をたどることも出来る。
 今回のアルバムは、そのメイン広場で開催される野外コンサートにゆかりのあ
るアーティスト達の録音を収録したコンピレーション。古くはユパンキ、トルモ
の代表作から新進アーティストまでをカバー。更には曲種・形式のバラエティが
広く、アルゼンチンのフォルクローレの全容を知るのに役立つし、非常に楽しめ
る盛りだくさんの仕上がりとなっている。今作はシリーズのvol.1。vol.2にも期
待しよう。Tanny
Byte and Music (ByM) SRL/アルゼンチン盤 [CD-GK38269]
  取扱いはラティーナ、他CD量販店にて。¥2,520(税込み)9月中旬発売予定。
詳細は9月15日発売の雑誌「ラティーナ」に掲載予定。
ラティーナ(フォルクローレの中にあります) http://www.latina.co.jp/ 
フェリア・デ・マタデーロス公式サイト http://www.feriademataderos.com.ar/
Byte and Music社サイト http://www.bymsrl.com


★ 牧田ゆき 「風がたどった道」
Yuki Makita “EL CAMINO DEL VIENTO”

 蛇腹にこめたチャマメの心。タンゴとは一味ちがうもうひとつのアルゼンチン音
楽。
 日本で唯一のチャマメ・アコーディオン奏者、牧田ゆきさんのオリジナル・アル
バム。チャマメとはタンゴとアルゼンチン発の6/8,3/4拍子の複合リズムをもつ音楽。
アルゼンチン北東部リトラール地方がチャマメ発祥の地。楽しいダンス音楽であり、
その旋律はセンティミエントを感じさせる哀愁ただよう表情をもつ。代表的演奏家と
してはチャンゴ・スパシウク。そしてパリへ渡ったアルゼンチン人チャマメ奏者のラ
ウル・バルボーサが有名。牧田さんはラウル・バルボーサに師事し、パリでチャマメ
をマスターした後、このアルバムを発売。今年の5月に念願のブエノスアイレス公演
を行い、上述フェリア・デ・マタデーロス等での凱旋ライブコンサートを行い、現地
アルゼンチン人の心をつかんだ。特に彼女のオリジナル曲が現地の人々に受入れられ
会場での握手攻撃やラジオでの反響に一番驚いたのは当の牧田さん自身。新聞もクラ
リンをはじめとして、インタビューを多数受け、是非来年もアルゼンチンで公演した
いと希望をもっている牧田さんだ。日本でのチャマメに関する知名度が今一歩なので
、まずは普及活動から・・・と考えている。聞けばよさが分かるはずなので是非一聴
をおすすめ。
キングレコード [KICC-396] \3,000(税込み) 取扱いは他CD量販店にて。
キングレコードのサイト http://www.kingrecords.co.jp/artistpage_jp/classic/makita/index.html
牧田ゆき公式サイト http://www.planet-y.co.jp/makita/index2.html
牧田ゆき個人サイト http://home.att.ne.jp/delta/yukimakita/

★ クチ・レギサモン・トリビュート vol.1、vol.2

サルタ出身のフォルクローレの巨匠、特にミュージシャンの間で彼の曲への崇拝者
が多い。Tannyはフォルクローレ歌手リリアナ・エレーロの美しい曲集アルバム
「RECUERDOS DE PROVINCIA ワーナー/アルゼンチン盤 857380876-2」で初めて
彼の音楽を耳にした。
その旋律の美しさはアルゼンチン・フォルクローレ音楽の奥深さを実感させる。
のちに‘99年ロレーナ・アストゥディージョの「Lorena canta al cuchi
アルゼンチン・インディーズ LA101」でたっぷりと堪能。このアルバムは擦り切れん
ばかりに何度も聞き込んだ。彼女のコンサートにはいろんな人を誘ったので、魅了
された友人も数多くいる。
そして今回、メロペアから発売されたクチ・レギサモン集vol.2はクチファン必聴
の保存盤だったvol.1から発展、クチを信仰するアーティストたちのオマージュ集と
なっている。注目すべきは、アルゼンチン音響派のアレハンドロ・フラノフが兄セ
サール・フラノフの曲に演奏で参加している、クチに捧げる「チャカレーラ・アス
トラル」。
この曲にはアレハンドロの他、フラノフ一家が総出演。みんなクチが好きなんだ。
メロペア・ディスコ CDMSE 5144 (vol.1はCDMSE 5143)
 取扱いはラティーナ、他CD量販店にて。¥2,520(税込み)
ラティーナ(フォルクローレの中にあります) http://www.latina.co.jp/ 
Melopea discos サイト http://www.melopeadiscos.com.ar

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■「アルゼンチンおたのしみもの」


 ★ヒスパニックビート2004映画祭

スペイン語圏の映画祭。スペインをはじめメキシコ、アルゼンチン、エクアドル、
コロンビア、そしてアメリカから全18作品を上映。話題作が目白押し。東京だけで
なく、神戸でも上映されます。
 アルゼンチンからは「ラ・ニーニャ・サンタ」、「ロスト・エンブレイス」、
「炎のレクイエム」の3作品が上映。詳細は公式サイトをご覧下さい。
東京会場:9月16日(木)~26日(日)平日は17:00/19:30の2回。土・日・祝は4回。
神戸会場:9月23日(木)~26日(日)
ヒスパニックビート公式サイト http://hispanicbeatfilmfestival.com

 ★ペンギン・ファミリー 鎌倉文也写真展

ペンギン写真家としてご活躍の鎌倉さんの写真展、今度は赤ちゃんペンギンを迎え
たファミリー編。(日曜・祝日休館なのがちと辛いですが)
鎌倉さんはペンギングッズ収集家であり、またアウトドアブランド「モンベル」の
ペンギンTシャツの版画を手がけるなど多彩な顔をお持ちです
※写真集「ペンギンファミリー」エクスナレッジ \1,680(税込み)好評発売中

会期:9月16日(木)~29日(水)10:00-18:00
(最終日は-15:00迄)
 ※日曜・祝日休館(19、20、23、26日はお休みです)
会場:オリンパスギャラリー(神田小川町交差点そば)
http://www.olympus.co.jp/jp/showroom/plaza/tokyo/opg_02.cfm#kmk040916
オリンパスギャラリーへの地図(交通)
http://www.olympus.co.jp/jp/showroom/plaza/tokyo/map_01.cfm


 ★チェ・ゲバラ「モーターサイクルダイアリーズ」

 キューバ革命を起こしたチェ・エルネスト・ゲバラ。実はアルゼンチン人である
ことをご存知ですか?この映画はロバート・レッドフォードが1998年ブラジル作品
「セントラル・ステーション」(Tannyはブエノスでこの映画を観ました)の監督で
あるウォルター・サレルに監督を依頼。二人の協力によって実現したゲバラの若き
日のバイク旅行の青春記。23歳の医学生エルネスト・ゲバラが親友アルベルトとと
もに中古のおんぼろバイクにまたがって南米大陸を縦断する10,000kmを走破する冒
険旅行記。
 原作はTannyHPの「アルゼンチンを読む
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5529/libros.html」でご紹介している、棚橋加奈江
さん訳(棚橋さんはcafé méxicoサイトでご活躍中のお友達)の読み応えある本
「モーターサイクル南米旅行日記 現代企画室・刊」です。映画を見る前に目を通しておく
と更に楽しめるでしょう。
 この映画はアルゼンチンの新聞でも紹介されていたので現地での上映もあると思います。
(もう既に上映されちゃったかな?)東京では以下の予定で。
10月9日(土)よりロードショー 東京・恵比寿ガーデンシネマ
 「モーターサイクルダイアリーズ」公式サイト(日本語)
http://www.herald.co.jp/official/m_cycle_diaries/index.shtml


 ★在ア日本人による移民体験のお話本、2冊。

 日系社会のボランティア奉公人としてアルゼンチンで3年間暮らし、その後も日系
一世として暮らそうと思っていたが断念したTannyにとって、アルゼンチン日系社会
はある種特別思い入れの深い存在。今回は比較的新しい、昭和移民とTannyが渡航し
た同じ’98年~平成移民のお二人の著書をご紹介します。これらの本はTannyHPの
「アルゼンチンを読む http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5529/libros.html
に随時UPしていく予定です。

● アルゼンチン物語 加藤久子・著

 アルゼンチンに移住して45年。アンデス山麓で過ごしてきた数奇な人生を伝える。
懐深いアルゼンチンの魅力とともに地球の裏側で実現された著者の「夢」を紹介。
アルゼンチンはメンドーサに呼び寄せで移民された加藤さんの半生です。読みやすく
明るい筆致で楽しめます。
東京図書出版会 ; ISBN: 4434042149 ; (2004/06) \1,155(税込み)
 Amazon.co.jpで取寄せ可能です。書店で売られているかは不明。

● 月と涙とアルゼンチン 竹内佐知子・著

 日本から最も遠い国、南米アルゼンチンへ旅と自由を愛する家族が移住した。
大草原(パンパ)とアンデス山脈、牛肉とワイン、タンゴとフォルクローレ、陽気
な友人(アミーゴ)と日系移民・・・。首都ブエノスアイレスで異邦人が織りなす
ドタバタな日常を通して描かれるアルゼンチンの風土と気質、旅に暮らす家族の絆。
そして、終章で迎える突然の悲劇-。失意の底で夫人に見えてきたものは・・・。
 現地の食と音楽、生活文化をふんだんに盛り込んだ南米移民顛末記。
発行所:川辺書林; ISBN: 4-906529-37-2 ; (2004/04) \1,600(税込み)
Amazon.co.jpの取扱いはないが、アマゾン・マーケットプレイス(個人出品)で常
時出品されています(一般書店での扱いがないので、たぶん関係者が出しているの
でしょう)。
価格は¥1480になっていますが、古本ではなく新品のようです。マーケットプレイ
スもアマゾンへの注文と同様にカートに入れて注文し、決済はアマゾンが行い、出
品者は2~3日以内にアマゾンから提供された情報に従って本を送ってきます。

※いずれの本もアマゾンの「和書」「アルゼンチン」で検索し、その後「最近の出
版の順番」でソートすると上記2冊が1番目と2番目に出てきます。

秋の夜長、アルゼンチン移民の本でゆっくり楽しんでみませんか???

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■編集後記

 ギリシャ・アテネのオリンピックでアルゼンチンのサッカーとバスケットが金メ
ダルをとったのはとても感動的でした。実に53年ぶりにアルゼンチンにmedalla
del oroが渡ったことになります。オリンピックの影響であちこちに各国国旗グッズ
が販売されていました。そこである人から頂いたのがアルゼンチン国旗マグカップ!
!!嬉しくって職場にもっていき、アルゼンチンをアピールしています。
オリンピックが終わっても私の中ではこれからもずーっと日本-アルゼンチンの橋
渡しを続けていきます。Tanny 

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■発行:アルゼンチン、ブエノスアイレスの風@Tanny
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                   (マガジンID:0000126220)
■配信元本屋さん『melma!』http://www.melma.com/
                   (マガジンID:m00110062)
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